メキシコに住んでみるとよく分かりますが、メキシコの道路は非常に悪いです。大都市の大通りや高速道路の道は平らで普通の道ですが、一歩住宅街に入ると凸凹道、道路の真ん中に穴なんていうのは当たり前のこと。
夕焼けを撮ろうとした写真でも道の凸凹さは伝わると思います(笑)↓
そしてこの国のドライバーは全く他のドライバーや歩行者へ対するリスペクトがありません。右折、左折をする時にはウィンカー(方向指示器)を使用しないで車線変更するのが当たり前(まぁ、これはアメリカでも同様だと思いますが...)。十字路で道を渡りたい歩行者としても車がどっちの方向へ曲がるのか分からず、歩きづらいです。信号無視や逆走、急なUターンなんていうのも日常茶飯事です。
しかし日本よりはるかに広いメキシコでは、車での生活が欠かせません(もちろんバスやタクシー、UBER等を利用する事は可能です)。
今回はカルチャーショックなメキシコの運転免許証取得手続きについてご紹介します。
メキシコは日本の免許証でも運転できる
メキシコは、国内法によって日本を含む外国の運転免許証が有効です。なので、日本の免許を持っていれば無免許運転にはなりません。しかし、当たり前ですが、ほとんどのメキシコ人は日本語を読むことができないので、日本語で書かれた日本の免許証を提示して理解せよというのは無理な話です。レンタカー屋では国外運転免許証を提示する方が確実と言えるでしょう(余談ですが、アメリカのレンタカー屋では日本の運転免許証の提示で問題ありませんでした)。
また現地の警察官は常に賄賂です。万一警察に止められた場合、たださえ言葉が通じない(英語が話せない警察官がほとんどです)、更に日本語で書かれた運転免許証を提示したところで、賄賂を求めてくる警察官もなかにはいるでしょう。
国外運転免許証
日本で国外運転免許証(国際免許証)を取得すれば、国外運転免許証には英語のほか、スペイン語、ロシア語、中国語、フランス語の5ヶ国で記載されているのでメキシコで運転することは可能です。ちなみにメキシコはジュネーブ条約締結国ではないのですが、メキシコは先に書いたようにメキシコ国内法によって日本を含む外国の運転免許証が有効なのでもちろん日本の国外運転免許証も有効です。逆に日本ではメキシコの運転免許証で運転することはできません(メキシコはウィーン条約締結国ではあるが日本は非締結国)。
日本で国外運転免許証を取得する場合は、(東京都の場合は)警視庁のHPに手続きについて書いてあります。しかしながら有効期限は発行日より1年間です(手数料:2,350円)。長期メキシコに滞在するのであればメキシコ現地で発行された運転免許証を取得した方が良いでしょう。
メキシコの運転免許証
メキシコの運転免許証は『取得する』という表現よりも『買う』という表現の方が正しいと思います。そしてメキシコは連邦共和制国家のため、なんと州によって運転免許証が異なり、その発行条件(必要書類・手数料・試験等の有無)も異なります。※日本とは異なり、運転免許証の発行は警察ではなく、州政府の役所が管轄しています。
手順は以下の通りです。
- 住んでいる州の運転免許証発行センターに行き、必要書類を提出
- 書類が揃っていれば、手数料を支払う
- 写真撮影後、その場で免許証が発行される
<完>
ちなみにスペイン語で運転免許証は "Licencia de Conducir" と言います。
必要書類
- ID(パスポートとビザカードの両方) オリジナルとコピー
- 住所証明書として光熱費請求書(3ヶ月以内のもの)
- 光熱費請求書の宛名人のID(夫のID)コピー
- 申請料金($489.74)(約¥2,743(1MXP=5.6JPY))
- 日本の運転免許証(*1) オリジナルとコピー
念のために持って行った書類
- 婚姻登録証明書(Acta de Matrimonio) オリジナルとコピー
↑結果的には必要なかったです。
(*1)日本の運転免許証を持っていくことによって、2つ目の運転免許証として認識され、通常運転免許証の手数料$816.24のところ、 重複免許と認識され、$489.74になりました。持っている方は持っていくことをおすすめします。
本当にいい加減な運転免許証発行
日本の運転免許証は一般的な取得方法は、
- 取得する免許証の種類を選択する(AT限定・MT車)
- 教習所・自動学校へ通い、学科と技能講習を受け、仮免許を取得する
- 第二段階の学科と路上教習の技能講習を受け、卒業試験に合格すると卒業証書が取得できる
- 運転免許センター・試験場で適性検査及び、筆記試験を受け、合格すれば運転免許証の発行
最短でもAT限定で約57時限、MT車で約60時限(1時限50分)です。
メキシコでは、上記の必要書類が揃っていれば受付され、紙を渡されて、講習室に進むように言われました。
講習室↓
そこでこの適当な冊子を渡され、この中の10項目の内6項目を後で聞くので覚えるように言われます↓
その内容は、
- シートベルトの着用をすること
- チャイルドシートを使用して、子供を守ること
- 飲酒やドラッグを使用した運転はしないこと
- バイクではヘルメットを着用すること
- スピード制限を守ること
- 携帯電話を使用しないこと
- 標識を守ること
- 車の点検をすること
- 疲れている時は休むこと
- 他のドライバーをリスペクトすること
スペイン語が分からないので夫が冊子を読んでくれました。続いては、職員による口頭質疑。質問は「冊子を見ずに守らなければならない6項目を言ってください」。夫の通訳を介して答える。6つ答えると続けて、「もう1つは?」「もう1つは?」と全10項目を結局は答えさせられる。答えられなかった場合、「この冊子をあげるから今日から毎日20日間読み続けなさい」と言われ、合格スタンプを押してもらえる。
その後は手数料を支払い、次の窓口に進むと血液型等の質問を受ける。その時に職員たちは私が日本人であることを知ると、みんなすごく嬉しそうに興味津々に、私たち(夫との)の出会いとか、この町が好きかどうかを聞いてくる(笑)写真撮影後も特別に撮った写真を見せてくれて、私のOKを確認してくれたりして、すごくフレンドリーでした。ちなみに写真撮影はこんな大雑把な感じです(笑)↓
5分ほど待つとカードになった運転免許証が出来上がり、これで終了。それなりに混んでいたけど、思いの外早く、1時間もかからずに手続きは終わりました。
運転免許証は発行日より3年有効。運転できるのは3.5トン以下の車のみ。
そして何よりもいい加減なのは、この運転免許証、私の住んでいる市では、毎年3月の1ヶ月間は手数料が半額になります。運転免許証が半額になるとはやはりこの国では、運転免許証を『買う』という表現をしたくなる。
※メキシコの運転免許証の発行条件(必要書類・手数料・試験等の有無)も異なります。一つの事例として参考にしていただけたらと思います(2019年11月に手続きをしました)。
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初めまして、いつも参考にさせてもらっております。
私はメキシコに住んでいませんが、ここ十数年ほぼ毎年寒い日本を離れハリスコ州で越冬しています。
最初のころは日本で国際免許を取得して渡墨していましたが、有効期限が1年で更新が面倒なのでメキシコで
免許を取得(購入!?)しました。
メキシコで旅行ビザで免許が取得できるのはグアナファトとチアパス(こちらはうろ覚え)の2か所です。それ以外の州では短期滞在ビザや在留場所の証明が要求されます。
私が取得したのはサンミゲルデアジェンデでパスポート、国際免許証のみ。検査や試験は全く受けていません。有効期限は5年です。費用はエージェントに払う費用込みでUS$200ぐらいでした。発効までの所要時間は1時間ほどでした。
これから飲酒検問など多いと思いますが皆さんお気をつけて。これに引っかかると女性警官なので賄賂は通じません。2,3日ぶち込まれると聞いています。
それでは
snowbirdさん、初めまして、ご覧頂いていて、嬉しいです。
そして参考になる情報ありがとうございます。
メキシコは州によって色々手続きも異なっているので、旅行ビザでも免許証を取得できるとは知りませんでした!
しかも5年の有効期限とはいいですね。
数週間前から飲酒検問が厳しくなったと聞きました。一杯のビールでも罰金になるとか。それはそれで急に厳しすぎるのでは、とは思いますが…。
まぁ、それでも残念ながら酔っ払い運転は見掛けます…。
私はハリスコ州の隣に住んでいます。義父が海岸沿いにホテルとレストランを経営しているのですが、ドイツ、オーストリアやアメリカから越冬しに来るお客さまでこれからのシーズン賑わいます。もし機会あればメキシコの田舎町ですが、遊びに来てください^^