2回に渡って、渡墨前にしておきたい予防接種についてご紹介しています。
前回のはこちら↓
今回は、病院・クリニックについて実体験を交えてご紹介していきます。
どこで受ける予防接種 〜予防接種実施機関〜
予防接種実施機関は厚生労働省検疫 FORTHより最寄りの病院やクリニックを探すことができます。
私は都内の東側に住んでいたので、周辺の予防接種できる病院やクリニックを一通りリストアップしました。
医療機関名 | 最寄駅 | 土曜日 | 初診料 | A型 | 破傷風 | 狂犬病 | 2回目以降基本料 |
東京都済生会中央病院 | 赤羽橋駅 | ○ | ¥3,300 | ¥9,900 | ¥4,950 | ¥17,600 | ¥1,100 |
東京都保健医療公社荏原病院 | 洗足池駅 | × | ¥5,500 | ¥5,600 | ¥1,700 | ¥14,300 | ¥814 |
東京都立駒込病院 | 本駒込駅 | × | なし | ¥10,760 | ¥3,860 | ¥10,320/¥15,320 | なし |
東京ビジネスクリニック | JR東京駅 | 土日祝日○ | HPに記載なし | ¥7,500 | ¥4,500 | ¥16,500 | |
東京ミッドタウンクリニック | 六本木駅 | × | HPに記載なし | ¥8,800 | ¥4,400 | ¥16,500 | |
同善会クリニック | 三ノ輪駅 | × | HPに記載なし | ¥8,500 | ¥4,000 | ¥10,000 | |
医療法人社団中興会 内外クリニック | 有楽町駅 | × | HPに記載なし | ¥15,000 | ¥3,500 | ¥12,000 | |
秋葉原メデイカルクリニック | 秋葉原駅 | ○ | ¥2,820 | ¥9,520 | ¥3,300 | ¥12,380 | ¥720 |
日本大学病院 | 御茶ノ水駅 | × | ¥3,000 | ¥9,000 | ¥3,000 | ¥12,000 | |
渡航医学センター 西新橋クリニック | 新橋駅 | ○ | なし | ¥11,000 | ¥3,600 | ¥15000/¥13000 | なし |
浅草クリニック | 浅草駅 | × | HPに記載なし | HPに記載なし | HPに記載なし | HPに記載なし | |
品川イーストclinic | 品川駅 | × | HPに記載なし | HPに記載なし | HPに記載なし | HPに記載なし | |
そねクリニック丸の内 | JR東京駅 | ○ | HPに記載なし | ¥12,000 | ¥5,000 | ¥15,000 |
上記のいくつかの病院・クリニックのうち、仕事を休まないで済むように土曜日診察している機関を希望しました。何ヶ所かに電話で確認し、手順、費用やワクチンの取り扱い(国産か輸入か)等を確認しました。
手順として、1回目は診断のみ、2回目以降に接種のところと、1回目から接種ができるところとあるようです。また、勝手な印象ですが、病院は初診料が発生し、クリニックは初診料がかからないところが多いようです(全てに電話していないので必ずそうとは限りません)。
国産ワクチンか輸入ワクチン
ワクチンには、国産ワクチンと輸入ワクチン(国内未承認ワクチン)があります。国内未承認ワクチンと聞くとなんとなく不安になりますが、日本では未認証だが、海外では広く一般的に使用されているワクチンがほとんどです。世界的な製薬メーカーで製造され、欧米各国で一般的に使用されているワクチンで、安全性において大きな違いはないと言われています。
例えば、私はA型肝炎は輸入ワクチン"Havrix"を希望しました。それは輸入ワクチンの場合、2回接種するだけで20年間有効になるのに対し、国産ワクチンの場合は3回接種で5年しか有効になりません。この差はかなり大きいです。また、"Havrix"の2回目は1回目から半年以降〜2年以内に受けるように説明を受けたので、2回目の摂取は海外の可能性も高いので世界的に流通している輸入ワクチンの方が都合も良かったのです。
狂犬病ワクチンにおいても、現在国内ワクチンの生産量が限られているため、国内ワクチンの品不足が問題になっており、摂取できる機関が限られています。海外で一般的に使用されている"Rabipur" や "Verorab" の方が日本でも流通しています。
滞在の目的・状況に応じて、医師としっかり相談して決めると良いと思います。
いざ予防接種へ
私は渡航医学センター 西新橋クリニックで予防接種を3回に分けて接種しました。ここにした1番の理由は、土曜日の13時まで診療してくれるので、当時平日と土曜日の午前中仕事をしている私にとって仕事を休まずに行けて、JR山手線沿いでアクセスも楽だったからです。
簡単な問診票を記入し、『A型肝炎』『破傷風』『狂犬病』の接種を考えている旨を伝え、『B型肝炎』については悩んでいると伝えました。B型肝炎の感染は血液や体液などを介した感染で、日常生活での感染は考えにくいと説明があり、B型肝炎の予防接種はしないことにしました。また、A型肝炎は有効期限の長いので輸入ワクチンを希望しました。
医師に、メキシコの彼に予防接種をした方が良いか聞いても「そんなの必要なの?」と言われたことを話したところ、おそらくはメキシコで生まれ育った彼は幼少期の気付かない間に『A型肝炎』をやったのではないかという事でした。ちなみにA型肝炎は1回やれば強い免疫がつくそうです。
予防接種は初日から打ってもらえました。
初回は、『A型肝炎 "Havrix" 』と『狂犬病 "Rabipur" 』
2回目は、3週間おいて『破傷風 "Takeda" 』と『狂犬病 "Rabipur" 』
3回目は、2週間おいて『狂犬病 "Verorab" 』
合計5週間にかけて3種類の予防接種をしました。
A型肝炎 "Havrix" は半年以降〜2年以内にもう一度接種すれば15~20年有効になると説明を受けました。
狂犬病は3回接種したので2年間有効(1,2回目と3回目が異なったのはただの在庫切れです)
破傷風 "Takeda" は10年間有効。
医師の方がすごく上手だったようで、予防接種の注射は痛いと聞いていたのですが、注射嫌いの私にも全く痛くなく、接種後の副作用等もなかったです。
別途料金なしで予防接種記録表もくれました。
中はこんなかんじ↓
英語名でいつ、なんという予防接種を受けたか記録してあるので、海外の医療機関への証明にも使えます。またいつまでの有効期限かも書いてくれてあるので次回はいつ受けるべきかの参考にもなります。
しっかり説明してくれて、丁寧に対応してくれたうえ、予防接種記録表まで発行してくれて、ここしか行ったことないので比べようはないですが、安心して利用できるクリニックでした。
予防接種について思うこと
私自身、可能な限り予防接種を受けたくない、というのが本音です(インフルエンザの予防接種もこれまで一度も打ったことありません)。ただ日本の清潔な衛生環境で長年暮らした人間として、発展途上国の衛生環境はタフなものがあります。自分の身体を守れるのは、自分のみ。予防接種をすることも時には必要なのかな、と思います。
実際にメキシコに旅行滞在していた期間は、予防接種はしてませんでした(むしろ知りませんでした...)。しかし長期的に住むとなると、しておいた方が安心だと思います。
実際にメキシコに来てから義弟の犬(パグ)に噛まれました(パグがピットブルをアタックしようとして止めに入ったら私が噛まれました😭)。パグは飼い犬なのでもちろん狂犬病の注射はしているのでなんともありませんでしたが...。
また、1ヶ月ほど前、夫のバイクから落ち、車輪が脚に擦れて、大きな擦り傷を負いました。バイクのは車輪は色んなところを走っているので破傷風の予防接種をしておいて安心しました。ホームガーデニングもしているので、そういった意味でも安心です。
素人の人間としての意見ですが、『A型肝炎』『破傷風』はしておいて良かったです。狂犬病の注射はする必要はなかったかな、とも思います。狂犬病は3回に渡って打ち、一番高かった(¥13,000/回)にも関わらず、有効期限2年間、もし万一狂犬病を持っている可能性のある動物(犬に限らず、コウモリや哺乳類等)に噛まれた場合は再度狂犬病ワクチンを接種する必要がある(対応が遅れた場合は治療法なし、死に至る)ので、あとの祭りだが、接種する必要はなかったかな、と思います。2年置きに接種なんてしてられないので、もう狂犬病の予防接種はしないと思います。それに加えて、メキシコのように狂犬病が頻繁のおこる国には、常時ワクチンが用意されているそうです。
メキシコで無料で受けれる予防接種
そしてなんとメキシコの国民健康保険IMSSに加入していれば無料で予防接種を受けることができます。
先日IMSSについて書いたのはこちら↓
IMSSでもらった健康保険手帳にはこんなページがあります↓
IMSSに詳しい医者の友人に確認したら、受けたことがなければ、これら全て無料で接種することができるそうです。
まだまだ先のことですが、次回の破傷風はメキシコで無料で打とうと思います(次回は2028年予定)。
この中にはありませんが、A型肝炎も在庫があれば無料で打ってもらえるとのことでした(在庫があるかどうかはわかりませんが...(笑))
待ち時間は半日とかかかっちゃうのかな、と予想されますが...。
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